インドのモディ首相は、2023年のG20貿易投資大臣会合で、インドはRed TapeからRed Carpetへと移行し、自由な外国直接投資の流入を可能にしたと述べました。Red Tapeは官僚的形式主義のことで、Red Carpetはカーペットを敷いて待つような歓迎の意味があります。Red Tapeには、お役所仕事のネガティブな意味があり、汚職等の公務員の腐敗も含まれています。
Global Noteの世界腐敗認識指数(CPI: Corruption Perceptions Index)2024年による180か国の国別の公正性の順位は、日本が20位でインドは96位です。政府、政治家、公務員などの公的分野での汚職等の腐敗の認識レベルに基づいて、腐敗の少なさを国別に順位付けしています。
インドでは贈賄行為が独立した犯罪として処罰されていない時期があり、約60%の国民が何らかの賄賂を支払った経験があるようで、スピードマネーとも言われています。その改善のため、支払う人も受け取る人も処罰される改正汚職防止法(the Prevention of Corruption )が2018年に制定されました。
Red Tapeは、インドでのビジネスの困難さを示す言葉として定着していますが、インド特有のビジネスの不安を払拭し、外国投資の拡大等によるインド経済の活性化が期待されます。
(Red Tapeは、長い間公文書の製本には赤いテープが使われていたため、お役所仕事を意味する
言葉として定着している。写真:Indian Today)