海上自衛隊とインド海軍は、9月11日から17日にかけてインド洋で共同訓練を実施しました。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた共同訓練で、相互運用性の向上を目的としています。
海上自衛隊から「いずも」「たかなみ」の護衛艦、インド海軍は駆逐艦「ランヴィジェイ」フリゲート艦「サヒャドリ」等が参加しました。今回の訓練において、護衛艦からインド海軍の艦艇に初めて洋上燃料補給を実施しました。これは日本とインドが物資や役務を融通しあうための協定(物品役務相互提供協定ACSA:Acquisition and Cross-Servicing Agreement)に基づく補給で、食料や燃料、医療等を相互に提供し、安全保障や防衛協力を円滑に進め連携の実現性を高める狙いがあります。インドは、米国、オーストラリア、イギリス、カナダ、フランスに続く第6番目の締結相手国になります。
インドは、上海協力機構(SOC: Shanghai Cooperation Organization)にも属し、ロシアの極東軍事演習「ボストーク」にも参加しています。ロシアと関係が深いインドの立ち位置も理解できますが、クアッド(QUAD: Quadrilateral Security Dialogue)等の枠組みにおいてもインドと引続き緊密な連携が続くことが望まれます。
訓練中の護衛艦「いずも」(手前)とフリゲート艦「サヒャドリ」
(写真:海上自衛隊)