3月18日の新着情報で紹介した「バッタ大群による農作物への被害」がいよいよ本格的に拡大しています。4月半ば頃から北部ラジャスタン州などで被害が拡大し、ドローンで殺虫剤を散布するなど対策を強化しているそうですが、バッタはそれを上回るペースで勢力を広げているようです。ラジャスタン州は4月25日、バッタ被害対策の追加支援を中央政府に求めたとの報道もあります。
バッタが農作物等を食い荒らし被害を与えることを、「蝗害(こうがい)」と呼ぶそうですが、今回の蝗害は過去30年間で最大最悪なものになるのではないかと専門家は予想しています。世界食糧危機へつながるのではないかとの懸念の声も聞こえてきます。
またインドの広い範囲で空前の規模のバッタ大群が飛行するため、インド民間航空省は5月29日、旅客機の運航に支障を来したり、機体を損傷させたりする恐れがあるとして警鐘を鳴らしています。
コロナ感染も拡大し、蝗害でさらに困難を強いられる現状の中、インドの貧困層の人々の安全を心から祈るばかりです。