現在、世界最大のパーム油生産国はインドネシアで、第2位がマレーシアとなっています。
一方、世界最大のパーム油輸入国はインドです。 約13億の人口を抱えて年間パーム油消費量が、950万トン以上といわれています。
そのほとんどは二大生産国インドネシアとマレーシアからの輸入です。
欧州連合(EU)などが、パーム油生産が森林(環境)破壊の元凶となっているとして、2030年までにパーム油の使用を段階的に廃止しようとする動きの中、パーム油二大生産国はインドのパーム油消費に多大の期待をもっているようです。
パーム油は、いろいろな加工食品に使われており、原材料名に「植物油脂」と表示されています。またパーム油は、化粧品や洗剤、石鹸等にも使用されており、これにはグリセリン、オレイン酸、脂肪酸といった成分名で表示されています。日本では、菜種油に次いでパーム油が2番目に多く使われている現状です。スーパーマーケットで販売されている半分ぐらいの商品には、何らかの形でパーム油が使われている可能性が高いと思われます。
パーム油はアブラヤシという木の実を搾ってとれる植物油です。アブラヤシは赤道付近の熱帯林で育つため、インドネシアのスマトラ島では森林を開発してアブラヤシ栽培のための農園を数多く作った結果、大規模な森林破壊を引き起こしました。そのため環境問題を重視する人々の間では、パーム油を使用している商品の不買運動などが広がっているようです。