選挙が日印関係に及ぼす影響
今回の選挙では、安倍元首相率いる自民党が大勝しました。結論から先に述べれば、この選挙結果は、日印関係にとって大いにプラスとなるでしょう。
1998年、インドが核実験を行ない、これに対して経済制裁を課した日本とインドとの関係は、一時的に冷え込んだ状態になりましたが、この状態を打破したのが、2000年8月に訪印した森首相でした。この訪印で、当時のヴァジパイ首相と森首相との間で「日印グローバル・パートナーシップ宣言」が調印されました。
2005年4月に訪印した小泉首相は、マンモハン・シン首相との間で「アジア新時代における日印パートナーシップ:日印グローバル・パートナーシップの戦略的方向性」について合意しました。
2006年12月、小泉首相とマンモハン・シン首相との合意を更に具体化する「日印戦略的グローバル・パートナーシップに向けての宣言」が訪日したシン首相と当時の安倍首相との間で合意され、これ以降、日印両国の首相は、毎年交互に相手国を訪問することが決定されました。
2007年8月に安倍首相が訪印した時には、日本人の総理として初めてインドの国会で演説し、インド人議員に大きな感銘を与えたと言われています。この訪印時、安倍首相には経団連会長以下200名近い経営者が同行しました。インドとの経済交流に期待をかける日本側の力強いなエネルギーを感じたものです。その時の首相が再び首相に返り咲くということの日印関係に及ぼす意義は計り知れないものと考えて良いでしょう。
参考資料 外務省ホームページより→インド国会における安倍総理大臣演説「二つの海の交わり」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/19/eabe_0822.html)